Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

「偽装」?

kansya_003さんの『水商売ウォッチング』は偽装サイト???と云うエントリを読んで、なんだか暗澹たる気分になった。

以前は「暮らしの手帳」ではないから、一切の実験はしない。
製品を送ってこられても迷惑だ、と書いてあった。
そのくせ企業のホームページにある言葉尻を捕まえてツッコミを入れる。

なにか批判したいようなんだけど、そのくせの前後で日本語が繋がっていない。

自分の持っている知識を誇示したいのかも知れませんが、ごく一般的な
知識しかお持ちでないように感じる。

専門家が知識を持っているのは当然のことなので、その知識に基づいて発言することを「誇示する」とはふつうは云わない。と云うか、専門家以外が読んでも分かるように極力書かれた文章を読んで、そのなかのどんな部分を根拠にすればごく一般的な知識しかお持ちでないと判断することが可能なんだろう。

水処理装置を製造、販売する企業を対象とした悪口サイトのようだ。

悪口サイトと云う言い回しが素敵だ。批判と悪口の区別がつかないらしい。他人の程度を自分の物差しでしか推し量れないから、こんな言い回しが生じるのだろうけれど。

ここで問題なのは「暮らしの手帳」ではないから、一切の実証はしない、
という態度なのだ。少なくとも悪口を言うなら実際に確かめてから言えば、
誰も反論することは出来ない。


実証もせずに「そんなことはありえない」「非科学的だ」と決め付けられても
迷惑な話だ。

この点についてはもう何度も議論されているので、もうマスターピースへのリンクを貼るに留めるけれど。ただ、いかに田崎さんの文章が平易とはいえ小学校高学年から中学校くらいの読解力は必要とされると思うので、ちょっと不親切かも。

例えば「命の水研究所」の所長に対しては理学博士はインチキっぽいとか、
水からの伝言」の著者江本勝氏に対しても、否定的なコメントを出している。
人を非難できるほど立派な実績を上げているとは思えないのだが。


まあ、人間的には好きになれない人種の最たる人物だ。

思えないって、なんと云うか他人の批判をする根拠としては随分立派なものをご準備されてらっしゃる。まあ、結局はその程度の話なんだろう、と思う。個人的には、なんら筋の通った説明もできないで他人の悪口を書く人間もどうかと思うけれど(どうでもいいけど人間的には好きになれない人種の最たる人物って言い回し、日本語として凄いな)。

多くの人が「おいしい」、「気持ちがいい」「健康になった」という感じは、
個人感情であるから科学ではない、というが、一般的には科学よりも
実際に使った人が「快適だ」と感じることのほうが大切だ。

文意がとおっていない。なにが大切なのかはひとそれぞれでそのひとがどう感じるかが大事だ、と云うのはまぁ確かだけれど、それと科学かどうか、とは別の評価軸になる。

いくら非科学的説明だと言っても、実際に使って良いと思えばそれでいい。

もっともだけれど、でも「非科学的」であることに変わりはない。この辺り、思考の混濁があからさまになっている。

この一年を締めくくるに当たって、このサイトこそ偽装サイトだと思うが、
皆さんのご意見はどうでしょうか?

ぼくはいちおう「偽装」と云う言葉の意味を知っているつもりだ。少なくとも小学校で国語辞典のひきかたを習ったので意味を確認することができるし、自分の理解があやふやな言葉を使うときには恥をかかないようにちゃんと調べるくらいのことはする。
この方は、「水商売ウォッチング」が何を偽装している、と主張しているのだろうか。全体を通して読んでもまったく分からない。多分この方は2007年を通じていろんな偽装が問題になったから、悪口を云いたいときに使うクリシェ、と云う程度の認識しかないんだろうけど。

どうも去年の最後の辺りで、いろいろと「ニセ科学批判」批判についての議論があったけれど、こう云うのを読めば、そこにあるのが必ずしも科学リテラシの問題なんかではなくて、場合によっては単純な国語力の問題であることが分かる。
腹も立たないし、笑えもしない。最初に書いたとおり、なんだか暗澹たる気分になるだけだ。