Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

まずは、有効な場所から

wackyhopeさんの科学コミュニケーションをマーケティング視点で考える。と云うエントリを読んだ。示唆に富む労作。

 とは云えまぁぼくとwackyhopeさんはどうも以前から考え方が細かいところでぶつかる傾向があるみたいで、以前にはそう云うあたりからしなくてもいいもめごとになりそうになったこともあったような。このエントリにもそのまま首肯するのはむずかしい内容もあるんだけど、ちょっとディテイルにていねいに反論する余裕が(いろんな意味で)ないので、そこはそことしてもらって。

これらシェアを目標とする際には、何を母数にするかが重要になります。つまり、先に述べたSTPの設定が鍵になります。逆に言うと、シェアを高めやすいようSTPを設定するという発想もできます。対象を幅広く想定し過ぎて、労多くして成果を感じられず疲弊してしまうのではなく、マインドシェアやハートシェアを得やすい人たちをまずは対象として着実に成果を挙げていき、徐々に対象を拡大する。そういう考えを持つことも、非営利的で個人主体の活動が多い現在の科学コミュニケーションでは有用かもしれません。

これはとても大事な部分だと思うし、有用な発想だと思う。科学コミュニケーションをおこなうのはニセ科学を論じるのとは違うので、そう云う発想も許してもらえるのかもしれないし、だとすれば疲弊してしまう前にそのあたりを割り切るのは重要なんだろうな、みたいに感じたりもする。

まずは、伝わるところから。これってたぶんコミュニケーションの原則なんだろうな。そして、なによりもまずそれを着実にできるスキルが(あまりよくばることはできないけど)最初に必要なのかも、みたいにも思う。