Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

なりわいと矜持

カラーセラピストでいらっしゃる小紫さんの、スピリチュアルな世界を大切にするのならと云うエントリを読んだ。

あぁ、なんてまっとうなんだ。以前にスピリチュアリストの阿部敏郎さんのエントリを読んだとき以来の、なんて云うか、ほっとする感じ。

ヒーリングとかセラピーとかヨーガとか音楽療法とか癒しとかロハスとか自然食品とか、あとなぜか整体とかコーチングとかにかかわる職業に就いてるひとは、どうも俗流スピリチュアリズムとかニセ科学とか「波動」に自分の職業のうらづけを求める傾向が強いみたいで、わからないでもないけどそれって結果的に自分の職業をトンデモに貶めてるよなぁ、みたいに感じたりすることが多いのだけれど。

ですが、あなたが存在する現実世界も、大切です
それには
スピリチュアルな目と科学的な目
両方をバランスよく持ち、中道を歩むことが大事かと思います

ちょっと失礼かもしれないけど、ともすれば安易なスピリチュアリズムもどきに近接しがちな仕事についていて、こう云うことを云えるひとは(ネットで見るかぎり)残念ながら少ない。もちろんそこには営業面でのスタンス、と云うのもあるのだろうけれど、矜持を持って仕事をする、と云うのはこう云うことだろうと思う。

スピリチュアリズム、と云うか呪術がいまもぼくたちのこころのなかに生きていて、それはそれでいろんなことがらの源泉として重要だ、と云うのはここで何度も書いていて。でもそれと、人間のこころの外に立つがゆえに共有できるものとしての科学を混同するのはまずい、と云うことも黒猫亭さんのエントリに言及して書いたりもしていて。そこを混同するかぎり、基本的にその職業は、いっぱんにひとの役に立ちうるものにはならない、と思う。

みずからの携わる職業をほんとうに意義のあるもの、社会に対して価値のあるものとしようとするには、小紫さんのような認識は必須のもの、じゃないかな。