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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

フィギュアスケート2009年ロシア杯

と云うかロステレコム杯と書くべきか。ところで荒川さんの解説が今期ずいぶんこなれてきたと感じてるのはおいらだけかな。

そう云うわけでジェーニャ復帰。

このひとが化け物なのはとっくに承知の上なんだけれど、それにしても呆れる。3年ぶりで、いきなり軽々4-3だし。会心の演技、なんてのじゃさっぱりないんだろうけど、フリーなんて「まぁこんなもんだろ」的に終わらせてしまう余裕。いやなやつだなぁ。

そんないやなやつを相手に廻して小塚くんが2位。クァッドにもトライしたし、まぁシーズンの滑り出しとしてはいい感じかも(てぇかこのメンバーで、ジェーニャはともかく残りを制圧できなかったら逆に不安になっちゃうけど)。
ぼく個人はこのひとの演技については、曲が始まってマイムが終わって滑り出す瞬間、にほとんど集約されるような部分があって。なめらかでやわらかい滑りはじめの動きが伝える、ぞくぞく感。今年はそこに漢臭さ、みたいなものがすこし濃く漂ってるなぁ、みたいに感じるのはSPもフリーもロック・ギタリストの曲だってことがいくらか関係しているのかもしれないけど。
ともかくもまだ「もっとよくなる」演技には違いないと思うので、ちょっと期待。

 でまぁ今日から明日にかけては、あちこちのブログに「真央ちゃんどうしちゃったの?」みたいなエントリがうじゃうじゃあがってるんだろうな、と思うわけだ。ちょいとうんざり。まぁ余計なお世話だけど。
正直今大会の(ヨナのいない)メンバーだったら、真央はプログラムにひとつもトリプル・アクセルを入れなくても優勝できる。去年からの真央はもう、ジャンプが最大の売り、みたいな選手じゃない。でもそのトリプル・アクセルが不調だと、残りの演技全部に影響してしまう。
メンタル面でどうなのか、と云うのは正直よくわからない(中野さんや安藤さんが「いまどう云う気持ちなのか」と云うのが傍目にひどくわかりやすいひとたちであるのに比較して、彼女はそこがあまり見えてこない)。ただ、タラソワ・ザ・ハットがそこのところをどう考えてるのか、と云うのは気になる。

 レオノワ、と云う選手はこれまでほとんど意識したことがなかったんだけど、おもしろいなこのひと。
元気で雑で、でもその陽気さになんだか惹きつけられる。大味で粗っぽいんだけど、観ていて楽しい。なんかロシアの武田奈也、って感じ。

で、優勝は安藤美姫
本人がどう意識しているのかはわからないけど彼女の演技にはその女性性が濃厚に漂っているわけで、結局観ていてどんなふうにその演技が印象づけられるか、と云うのは、その身体能力に由来するジャンプなんかの爽快感、みたいなものとどのへんでバランスするか、なんだけど。

そのあたりで今年のプログラムは当たり、みたいに感じる(いや直前でSPを入れ替えたらしいんだけど)。カルメンみたいに、表現すべきストーリイはわかりやすいほうがいい。
ただ、今大会に関して云うと、どうにも慎重だったな、と云う印象は残る。そこはまぁわからないでもないけど、逆に云うと今期のプログラムにはまだまだポテンシャルが残っているはず、みたいにも感じる。まぁそこはおいおい見せてもらうとして。

 来週末は中国杯、なんだけれど。ひょっとして地上波放送ないのか?