類似
mactiger104さん(とお呼びしていいのか)のオカルトとナショナリズムに対抗はできるのか?と云うエントリを読んだ。
例えば江本勝の水の結晶についての言説、とりわけその芸術観が、国家社会主義ドイツ労働者党による退廃芸術と云う概念の背景となる思想にとても似ている、と云うことについては、以前あるタウン誌における江本氏のインタビューの内容に触れたエントリで書いたけれど(なのに江本氏がどうしてヒットラーと云う人物に対して否定的なのか不思議だ、とそこでは書いた。醜い水の結晶をつくるような人間だけど思想には賛同、ってあたりなのかな)。
排他主義と権威主義をオカルトでまとめあげてしまうと、「問答無用」の思想のできあがり。
そしてその「問答無用」の思想
をなんらかのかたちで待ち望むような心性が、例えば「水からの伝言」が受け入れられてしまうような世相の背景にあるのではないか、と云うのが、ぼくなんかがニセ科学の「蔓延」を危惧していることの根本にある部分だったり。
オカルトやナショナリズムに傾斜する人々の心情、傾向について理性的な対策や対処ができる思想が存在するのかどうか。科学主義、無神論、国際主義など近代から20世紀にかけてでた合理主義は、何ら回答を与えていないようにもみえる。
この問題がどんなことにに起因するものなのか、どうすることができるのか、と云うのはたぶんいま考えなければいけないことなんだろうけど。二の轍を踏みたくないのなら。