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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

フィギュアスケート2014年スケートアメリカ

なんと云うか、ソチ五輪後のフィギュアスケート界のニュー・ワールド・オーダーを実感してちょっと愕然。バンクーバーの後にはそんなに感じなかったんだけどなぁ。

なんで町田くんに対してあんまり思い入れできないんだろう、みたいに自分で不思議だったんだけど、これはたぶん彼の言動のこまごまとしたところで見え隠れする中二病の保菌者的な資質のせい。そんなもの演技に関係ないんだけど、どうにもへんてこな同族嫌悪みたいなものが生じてしまう。と云うか、彼の自分の演技についての発言を実際の演技の印象が大きく超えることがないので、たぶん見た演技そのものの評価を無意識にディスカウントしてしまっているんだろう。ごめんね町田くん。

でもまぁ、今大会の彼はひとり横綱みたいな立ち位置で、それにふさわしい演技をしたと思う。それはすばらしいのだけれど、でもシーズンを通して完成度が上がったとしても、予想外の感動を届けてもらえるとは(現時点では)思えない。

うむむ。自分がここまで不公正な鑑賞者だとは思ってなかった。

ジェレミーは引退したんだと思っていた。今大会の演技では、競技の場に残り続けてくれたことを素直に喜ぶ気持ちにはちょっとなりづらい。

テンくんにしてもガチにしても、どうも精彩を欠いた演技で、全体にコンペティションとしては男子シングルは気の抜けた大会になっちゃった気がする。あ、いや、ジェイソンはのびのびしていてよかったけどね(でもどうもこのひと、ジョニー的な方向に向かいそうな気がする。それが悪いってわけじゃないけど)。

日本女子は総大将が佳菜子、副将格が遥姫と雅ちゃんってのが今季の構成で。

もちろん「日本女子」みたいなくくりでなにか語るのにはあんまり意味はないし嫌だけれど、さすがにここ3つのオリンピックのあいだに漂っていたような「パワーハウス」感は薄い。それに対して、なんだかロシア女子のすごいこと。

レーナ・ラジオノワの(なんか大昔のミラクルなんとかさんを思い出させるような)ジュニアっぽさ満載の演技も、体が大きくなったせいか昔より小さく見えるリーザの演技も、まだどうにも、みたいな感じはあるけど、でも大将と斬り込み隊長が未登場でワンツー、だもんなぁ。

グレイシー、相変わらず女優の風格ではあるけど、ちょっとできあがってないかな。それにしてもミライちゃんの演技を放送してくれないとかどうよ。あと4位の韓国の娘も気になるぞ。

とりあえず遥姫、フリーの演技はらしさがあって悪くなかったと思います。さて次はスケートカナダ、牛タン女子・本郷理華出陣。