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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

フィギュアスケート2011年四大陸選手権

J Sportsで女子シングル・男子シングルを見た。

見られたのはいいけど、どうも妙な大会になっていたのは、たぶん海抜1,839mと云うコロラドスプリングスの標高が原因なんだろうな。空気の薄さのせいで、スタミナを競うサバイバルゲーム、みたいな様相になっていた。

とりわけフリー。時間の経過とともに失速する選手が続出。わがいとしのクァク・ミンジョン(すこし見ないあいだにめっきり女性らしくなっててちょっとびびった。可愛いんだからキムさんメイクはやめようよ)なんかフリーじゃまるでなんにもできなくなっちゃって、演技終了後にはもどしそうになってたし。

ショートでは武史の正統を受け継ぐ「漢の滑り」をみごとに見せてくれた無良くんも、女性スケーターとしての完成の萌芽をきっちりと示してくれた佳菜子も、やっぱり失速。遥姫にしても、ほかのスケーターにないその個性を示し切れずに終わってしまった。

大輔と真央はさすがの地力で銀メダルを確保してみせたけれど、とうてい充分な内容だったとは云えない感じ(もう大輔はこれから、こう云う脂っぽくない印象の演技を自分自身の個性としていくんだろうな)。

そう云う状況で、最後まで密度を維持したままの演技を見せつけたアシュリーとPチャンの優勝は、だれが見ても文句の出ないところだと思う(あとジャン。ジャンプの前のハイキックがちょっと気にならなくなってきたなぁ)。こう云うかたちで示された、なんと云うか基礎体力の差、みたいなのをどれだけ評価するのかは難しいところだと思うけれど、でも今大会において競技として判断する限りは、まぁ圧巻だったと云ってもいいんだろう。

そう云うわけで、なんか日頃フィギュアスケートを見るにあたって自分の持っているアスペクトとは、またまるっきり違った角度からの見方をせざるを得ない大会でした。でもまぁ、こんな国際大会はもう見たくないなぁ。