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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

おいこら宮城県

宮城県メールマガジンを発行している、と云うこと自体知らなかったんだけど、なんかまぐまぐ経由で配信してるらしい。で、県のサイトでバックナンバーが読めるんだけど、2月11日配信の第344号に企業局次長兼公営事業課長の宍戸秀一さんとか云う御仁が登場して、「水からの伝言」ネタを振ってらっしゃる。

企業局公営事業課ってところがなにをやっているかと云うと、水道事業と見本市会場運営がメインの業務みたい。でまぁ、メールマガジンに書かれているのも「水資源を大事にしましょう」みたいな話で、そこんとこはとくに取り沙汰するような内容ではないのだけれど。

最後に、水をおいしく飲むとっておきの方法を紹介しましょう。それは、飲む前
に「ありがとう」など感謝してから飲むんです。そうすると水の結晶がきれいに
なっておいしくなる、というものです。残念ながら科学的な根拠はないようですが、
水だって感謝されればきっと応えてくれるのではないでしょうか。

宮城県の水道ってのはそんな発想で運用されてるのか?
だいたい結晶した水は氷だろうに、飲めるんかい次長さん。

自治体が水伝にひっかかった、と云う例としては神戸市保健福祉局環境保健研究所がサイトで水伝話を上げていた、と云うのがあって、このへんの経緯はk-takahashiさんが『おみず』のはなしと云うエントリで触れられている。で、こちらのほうは旧ハンドル「とらこ」さん、現rosechildさんが直接メールで抗議したり、とかの流れもあって(こちらの経緯もネット上には残されているのだけど、ちょっとぼくの言及が歓迎されそうにないのでリンクしない)、神戸市側はサイトから手早くひっこめてしまったので現存しない。

どうなのかなぁ。こう云う緩さって基本的に許容すべきだとは思えないんだけど、なんか改めて宮城県に抗議するってのもぴんと来ない。と云うか残念ながら科学的な根拠はないようですって、わかってんなら書くなよぅ次長さん。

水に感謝しつつ、たまには「おいしい宮城の水道水」で「乾杯」もどうでしょう。

だからその当のおいしい宮城の水道水がおいしいのって、県内各地の水道事務所が頑張ってるから、でしょうが。感謝する相手が水道事務所のひととか、それを束ねてる次長さんご本人とかってんだったらまだ納得がいくってもんだけど、そのへんどうよ。べつにわざわざ水の結晶がどうたらとか持ち出さなくたって、水の大事さと、その大事な水を供給するために宮城県が払っている努力についてはちゃんと語れるんじゃないの? ってか、こう云うことを書いちゃうのって、まるで自分たちの努力を自ら踏みつけてるみたいに見えるけどなぁ。

いずれにせよどこかの点で「いい話だ」とか思わないとこんなことを書こうとはしないんだろうから、やっぱりなにかしらこの種の言説は「イイ話を喋りたい」みたいに日頃から思ってる層にはアピールするものがあるんだろうなぁ。

# ところでここまで書いて気付いたのだけれど、ぼくが世話になっているのは実際には仙台市水道局で、日常的にはあまり宮城県の水道事務所には縁が深くないのだった。
# だからどうだって話じゃないけど。