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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

逆効果

りえたんりえぽんさんのホメオパシー規制はいったい誰のため?と云うエントリを読んだ。

誰のためか、と云うと、世間のたいていのひとのため、ってことになるんだけどね。この世の中に法律が存在するのはなぜか、それを遵守しなければいけないことになっているのはなんのためか、って話だから。

薬事法ホメオパシー規制が急にとても厳しくなったようです。

法律が急に厳しくなったんじゃなくて、たまたま指導のタイミングが廻ってきただけだと思うけどね。脱法的な販売方法をおこなっている健康食品のたぐいはいろいろあるから、今回は指導の順番がたまたまホメオパシージャパンだっただけ。逆に云うともっと早くてもおかしくはなかった、ってことね。

でも、そんな話ってありますか?

薬剤師さんは薬局で薬の説明をします。漢方薬局だって、無料相談とかやっているし、勿論、漢方薬の説明をしてくれます。ホメオパスはレメディを処方する時に説明してはいけないんですって。簡単な説明とかもダメらしいです。相談するだけ又は買うだけのどちらかで、完全に切り離されました。

これってホメオパシー差別では?と思いたくなってしまいます。

(若干タグを修正しています。しかし汚ぇソースだな楽天。ひとのことは云えないけど)

だってレメディって医薬品じゃないんでしょ? だったら法的な扱いも違って当然で、そう云うのは差別とは云わないよね。それともレメディって医薬品だったの? ホメオパスは医師免許なしに医薬品を処方するひとたちだったの? ホメオパシー販売店は薬剤師免許なしに医薬品を販売する業者だったの? 脱法行為としてはそちらのほうが重大かもよ。

ちなみに通常の医薬品がその販売方法に関して受けている規制をそのままホメオパシーにも適用したら、たぶん日本のホメオパシーは絶滅しちゃうよ。と云うか、医薬品は医薬品として販売するにあたってはそもそも非常に高いハードルが設定されています。そりゃもうせいぜいお手軽なプルービング程度で販売しちゃうレメディなんか比較にならないくらい。

楽天でも薬事法の関係で、レメディに限らず、商品の効能を書けないから、レビュー(個人の感想)という方法で、健康食品などの宣伝をする業者が多いですよね?

インチキな業者や商品も勿論多いから、そういう意味では薬事法が全て悪いとも思いませんが、逆に見てみれば代替療法やその他の民間療法などを普及させず、薬の利益を守るためのものでもあるように思えませんか?

いや、ふつうにインチキな業者や商品の蔓延を防ぐためだと思えないほうが奇妙だけどね(べつに逆に見てみるべき合理的な理由もないし)。なにかっちゃ世界的にも利用者が多く認められているとか確かなデータがあるとか念仏みたいに繰り返すだけの療法とか、そう云うものから消費者を守るための、ね。

今回の強い規制が象徴していると思います。

だからその規制内容は今回決まったことじゃないでしょ。脱法的な商売を指摘される順番が廻ってきただけでしょ。

代替療法がすすみ、治療効果をあげているアメリカでは、アメリカ国立衛生研究所代替医療局の予算がこの20年間で2億→2700億に増えているそうです。この内容はホメオパシーは勿論、ヒーリング、漢方薬、ハーブ、食事療法、カイロプラティック、ヨガ、瞑想、呼吸法、栄養補助食品など多岐にわたります。

べつだんそこでホメオパシーの効用が認められた、と云うわけではないんだけどね(NCCAMだって現時点でホメオパシーの有効性についてとくにポジティヴな見解を示しているわけじゃないみたいだから、こう云う場所で引き合いに出すのは逆効果になっちゃうかもよ)。
研究によって有効性が確かめられ、通常医療へ取り込まれる代替医療もあるんだから(例示としてはNATROM先生が癌霊1号が白血病に効く!代替医療が標準医療になるときと云うエントリの内容が適切かな)、そう云う可能性がほとんどないうえに運用上通常医療の両立が困難なホメオパシーといっしょくたにしちゃだめだよ。

西洋医学は慢性病にはほとんど効果がありません。あるとするならば、それは表面的に症状が出ないようにして、誤魔化しているだけで、根本の解決にはなっていません。

その発言になにか根拠はあるの? ないよね。

いや、ホメオパシー利用者って、ホメオパシーに都合のいい適当なことを云うようなひとばっかりだよなぁ、みたいな印象が広がるのは構わないけど、イメージを守りたかったらどっちかって云うと黙っていたほうがまだましかもよ。