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専門職

京都大学伊勢田哲治准教授が、2/18に北海道大学で実施された第12回応用倫理研究会で「疑似科学をめぐる科学者の倫理」と云う題目の発表をおこなった、とのこと。当日の発表資料は伊勢田さんの準備の続きと云うエントリからPDFが入手可能。また当日の質疑応答の様子は疑似科学と専門職倫理と云うエントリでお書きになっている。

内容は疑似科学について科学者にどういう義務が発生するか、専門職倫理という観点から考えようという話なので、直接ぼくたち科学者以外の人間がなにかしらの示唆を受け取るような内容ではない。基本的に科学者を生業とするひとがニセ科学(伊勢田さんは一貫して疑似科学、と云うことばを以前よりお使いだけれど、これはぼくなんかの使うニセ科学、と云う用語にニュアンスが近い)にどう向きあうべきか、と云う話なので、どちらかと云えばapjさんなんかが考察してきた内容に近い。スライドでも引用されているし。

ただ、ぼくたち非科学者も、専門家としての科学者に頼らざるをえない場合はあって(クレクレ君、と云われようと、必要に応じて専門家に頼ることはそんなに怠惰なことだとは思わない。じつはこの部分については、うちのコメント欄にいらっしゃる方々のなかでも例えば技術開発者さんやちがやまるさんとは見解に相違があるかも)。プロの科学者になにを望むのか、と云うことを考えたときに、これらの内容からひょっとするとなにかしら手がかりを得られるかもしれない。