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Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

街のリソース

日曜につれあいとせんだいメディアテークに出かけた。徒歩で30分弱、と云う微妙な距離で、利用可能な適当な公共交通機関もないので、じつは訪れる機会があまりない。

メインの用事はミュージアムショップにあったんだけれど、ちょうど今年の定禅寺ストリートジャズフェスティバルの写真展をやっていたのでついでに覗いてきた。写真展、とは云っても会場を仕立ててパネルで展示、と云う感じじゃなくて、視聴覚コンテンツを収蔵する2階のチューブ(メディアテークは7階建て鉄筋日本家屋、みたいな珍妙な建物で、全フロアを柱にあたるガラスのチューブが貫いている)の周りにイーゼルが立てられて、入選作がはり出されている、みたいな趣向。
まぁそこに写っているのは毎年見慣れた光景ではあるんだけれど、こう云うイヴェントをパッケージする器として、仙台と云う街はサイズといい風景といいほんとうに優秀だよなぁ、と改めて感じたり。

ジャズフェスそのものは基本的にアマチュアの祭典、と云うか発表会みたいなもので、参加者のジャンルもばらばら、水準もまちまち、みたいな感じなんだけれど(それでも近年は申し込みをすればだれでも参加できる、と云うわけではなくなったのだけど)、結局のところ「音楽を楽しむ」と云うコンセプトだけで700組以上のミュージシャンと70万人以上のオーディエンスを集めるのだから、まぁそれなりに存在感のある催しではある。
ミュージシャンは日本各地から参加していて、なかにはプロもいるのだけれど、全参加者が無報酬・手弁当と云う原則は変わらないので、やっぱり距離的に参加しやすい仙台市内・宮城県内在住のミュージシャンが主流になる。逆に云うと仙台・宮城に在住でそれなりに腕に覚えの音楽家は年に1回かならず大舞台があるわけで、このお祭りのおかげで一定数の活動的なミュージシャンを市内・県内に確保し続けることができる、と云う側面もあるのだろうなぁ、と思う。

この日、メディアテークから家に帰り着くまでのあいだに、知り合いのミュージシャンに3人会った(トロンボーンがひとり、サクソフォンがひとり、トランペット兼ヴォーカルがひとり)。一番町の歩行者天国ではジャズのビッグバンドがひとつとスカのバンドがひとつ、街頭演奏をしていた。いつでも引き出せる生きたコンテンツとして、この街は音楽をプールしている。
それが例えば街の魅力をアップさせて、街への集客につなげる、と云う方向になんとかもっと生かせればなぁ、みたいにも思うのだけれど。原則ジャズフェスにしても魅力の根源のひとつにアマチュアリズムがあるわけだったりもするので、そんなに簡単には行かないよなぁ。