Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

信頼する

big-brosさんがWiredVisionの専門家のアドバイスで、脳は「思考停止」と云う記事を題材にお書きになった疑似科学を信じるメカニズムも同じかもね。と云うエントリを読んだ。

WiredVisionのこの種の記事は興味深いし面白いんだけど、丸呑みすると結構やばい内容も多かったりする。まぁそもそも基本スタンスとして丸呑みするような層に向けたメディアじゃない、と云うのもあるのだろうけど、そのあたりはbig-brosさんも釘を刺していらっしゃる。

騙される人がなんでそこまでアホになれるのか不思議だったが、思考停止して盲目的に受け入れれば、そりゃ騙されるわな。記事中の実験結果はともかく、感覚的な意味で思考停止しているのは間違いなさげだ。

このへんじつは一番難しい部分なのかもしれないなぁ、とか思ったりもする。

ぼくらはなんでも知っているわけにはいかない。すごくあたまのいいひとならそれに近いところまでいけるのかもしれないけど、ぼくみたいな並以下の出来の脳味噌では無理だ。そうするとやっぱりどこかの時点で必ず「専門家を信頼する」「権威をあてにする」と云うやり方をとらざるを得ない(このへんのことはずいぶん前にここいらで書いた)。
そうなると、「信頼できる専門家/権威を見定める」と云うのが必要になってくる。

まぁ、自分が受けた教育の内容に自信を持ちましょうと。理科教育は「疑似科学的な詐欺などからの自衛」という面において、「世の中に出て役に立つ」学問です。

じつはぼくは学校で勉強したことをろくすっぽ覚えていない人間で、じっさいのところそのあたりを見抜くのに役立つ知識を教わったのかどうかちゃんと思い出せない。
ただ、ニセ科学のなかには、中学生程度の理科知識があれば見抜けるものもある。そうでないものについても、多少であれ科学と云うのがどんなしくみを背景に存在しているものか、と云うことをいくらかでも理解していれば(そうして少しだけ考えれば)、どの専門家/権威を信頼すべきか、と云うことを判断するにあたっての手がかりは得られるんじゃないか、なんて思う。そうすれば最低限、盲信に陥ることは避けられるんじゃないかな。

例えば、どこかから買ってきた学位は信用しない、買ってくることそのものがそもそも怪しいと云うことを認識する、みたいな感じで。