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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

革命前夜

izaの作家・佐藤賢一さん、茂木健一郎さん対談 今の日本は革命前夜の仏にそっくりと云う記事を読んだ。

佐藤賢一についてはけっこうファンで、文庫に落ちているものはだいたい読んでいると思う。まぁ、この記事の中で示されている佐藤賢一の見解については一概に賛同しないにしろ、それはそれでいち見解と云うことでまぁ問題ないとして。

茂木さんが「麻生さんがルイ16世ですか?」と冗談交じりに切り返し、会場をわかせた。

これのどこが面白いんだろう。

麻生さんを支持するつもりはないけれど、いまのこの世間の状況でどうやったって為政者がほめてもらえるわけもなし。ルイ16世についてもいろんな物語で描写されるほどには暗君ではなかった、と云うのが現時点での大勢の評価だ、と認識している。ってえかあの時点で王位についているのが太陽王であったとしても、やっぱり断頭台には送られたんだろうな、と思うし。
時代背景には逆らえないし、ひとは実際にその時点でとり得た行動で評価される、と云うニュアンスを含めてこの言葉を茂木さんが口にした、聴衆もそれを理解して湧いた、と云うんだったらいいけど、なんかどうしてもそう云うことのようには思えない。

なんか微妙に「知的」っぽいことを適当に口にして受けを狙う脳科学者と、その言葉を咀嚼もしないで大受けする聴衆。正直、空々しすぎて気持ち悪い。