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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

リスクファクター

日経BPケンプラッツで、日経ホームビルダーの安達功記者が「ニセ科学」は他人事ではないと云う記事を掲載している。

 事業の発注者が一般の消費者である住宅は、建設分野の中でも「ニセ科学」の類が入り込みやすい。ニセ科学とは違うかもしれないが、学会での発表論文や構造的な強度などの試験データ、各種の認定などを拡大解釈したり、前提条件をあいまいにしたりするケースも目にする。

建設分野についてはあまり考えたことがなかったけど、なるほど、ありそうだ。

 無邪気な善意と、意図的な確信犯がえり分けられずに一体となってしまうところに、この問題の危うさと難しさがあるのだと思う。

と云うか、無邪気な善意のままでも加害者になりうる、と云うのはニセ科学問題に限ったことではぜんぜんないけれど。ただ、この事実は「無邪気な善意のひとたち」にはどうにも認知し辛い事柄らしい、と云うことはだんだん分かって来た。津村ゆかりさんしかり。

住宅の設計者や施工者も「知らずに」「よかれと思って」したことで加害者になりかねないリスクにさらされているのが現状であり、対岸の火事ではない。

これは以前から天羽優子さんが指摘している、企業がニセ科学問題を意識すべき大きな理由のひとつと共通していると思う。