Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

Grownup to be an outsider

fuku33さんの文化英雄と地域と云うエントリを読んでからずっともやもやしてきた。もやもやしっぱなしはなんか嫌なので、また自分語り臭くなるのを承知で書いてみる。

ぼくはいま仙台ロコを標榜している。でももともとは神戸っこで、港町気質の人間だ。で、結構いろんな土地で暮らしている。だから、複数の土地の文化を知っている。

例えば、ぼくは仙台になんとかなって欲しい。でもそれは、仙台ロコになることを「選んだ」人間だからではないのか。だから、いまの仙台がどうだ、とか云えるのではないか。そもそもそう云う視点はロコのものではないのではないか。

実は港町気質のおいらが仙台に住むようになった中学生のときに、それなりにカルチュアショックを受けた記憶は未だに残っている。異文化を認めない、とか云う意識的なものではない、と云うか意識化されてさえいない素朴で無邪気な異文化排斥を、実はぼくは覚えていたりする。いま思い出すと、長崎だの神戸だの異文化との軋轢に晒されて来た土地と縁の濃かった人間として、それは結構不思議な経験だったような。「違う」ことを想像もできない文化がある、と云うのを強烈に印象づけられた、みたいな。

そうなるとおいらはこの土地にいる限り、ナチュラルなカルチュラル・ゲートキーパーとしての資質を持っている(と云うかそこから逃れられない)のかもしれない。個人としては分からないけど、なんとかうまく地域社会の動きに対して一定の影響を及ぼすことのできる場所に行くことができれば、これって僥倖なのかも。

でもまぁ、トリックスターに幸福な末路は準備されてないんだよなぁ。


追記:
それにしても講義録シリーズは猛烈に面白い。はてな市民ではない身としては(ってかここまで来るとはてなIDを取ったら負けだと思ってる)投げ銭ができなくてちょっと悔しい。