Chromeplated Rat

街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

on the side of the angels

ところでこのブログには"Engel"と云う言葉がURLに入っている(全体としてスペルを間違っているのはこちらに書いたとおりだけど。直せないんだよぅ)。Engelは英語ではangelで、大体「天使」と日本語訳される。「天使」はお水さん的にはよい言葉に分類されるようなのでおそらくこのブログを見たお水さんは美しく結晶すればいいのか醜く固まればいいのか悩むんだろうけど、コメンテーター約1名の発言を除いて汚い言葉遣いはあまりないので、多分美しくなるんだろうと思う。
ところで「天使」ってなんだ、と考えると面白い。

天使は天からの使いで、中国の場合は天子の使者と云う意味(皇帝密使って奴か?)。この意味で考えると、お水さんは儒教道徳心を持っていることになる。でもあんまりそういう意味で使われることはなくて、おおむねは「霊性を持つ神様の使い・しもべ」を意味する。

で、この神様はアブラハム系の神様だ。他の宗教の神様の部下はあんまり天使とは呼ばない。天使の概念は主に、ユダヤ教キリスト教イスラム教その他同系列に属する一神教のものだ。
天使のお仕事は神を助け、神の御心に適うようひとを導くこと(アブラハム系の宗教の中でもそれぞれ概念の違いはあるけど)。そして、神の御心に背くものと戦うことだ。

大雑把に云うとお水さんは神への信仰をよきものとしていることになる。ユダヤ人でもクリスチャンでもムスリムでもない日本人の大半は、この時点でアウトだ。いや、感謝の気持ちは信仰に勝る力を持つのかもしれないけど、世界中のすべてのひとが異教徒のそう云う理屈を納得してくれるとはあんまり思えない。

いや、比喩としての天使だって?

もちろんそうだろう。多くの場合仏教徒だったり儒教徒だったり無宗教だったりする日本人が「天使」と云う言葉でイメージするのは普通は比喩的なことがらだと思う。でも、それは何を意味する比喩なんだ? どんな思いがこめられているんだ?
どうして「天使」と云う言葉が「道徳的にいい言葉」だと云えるんだろう、と訊くと、多分「感性に触れる」とか云われると思う。でも、ヘヴィ・メタルが感性に触れる人間は不道徳だ、とお水さんは云うわけで。世の中にはクリスチャン・メタルと云うジャンルもちゃんとあるのに(ちなみにヒップホップのミュージシャンにはムスリムが多い。ジャケットを見るとSpecial thanks to Allahとか書いてあったりする)。

いや、漠然と「天使」と云う言葉にいいイメージをこめるのは分かる。ぼくだってこの言葉をそういうふうに使う(欧米のクリスチャンもムスリムも普通にそうする)。説明しがたいイメージを言葉にこめるのはまぁ、構わない。でも、迷惑だからそんな曖昧なもので道徳を説明するな

ちなみにこのブログのURLについてはちゃんと個人的な理由と意味がある。その意味は比喩的なものだけど、特に道徳的なものではないです。