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街や音楽やその他のものについてのあれこれ。

ひと/本

弱くあることのできない、弱さ (「ステーシーズ―少女再殺全談」大槻 ケンヂ)

久しぶりにオーケンの小説を読んだ。 ステーシーズ―少女再殺全談 (角川文庫 (お18-16)) 作者: 大槻 ケンヂ 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2008/03/25 メディア: 文庫 文庫が出ているのになぜかAmazonでは単行本しか載ってない。上は単行本。(6/7 上記…

バカの地金 (「駄美術ギャラリー」現代美術二等兵)

そもそも貧弱な脳味噌なのであまり使うとぼろが出る。ぼろが出ると地金が表に出てくる。 自分で自分に制御が利かなくなって、「絶対買わないぞ」と心に決めていたはずの代物を買って来てしまった。 駄美術ギャラリー 作者: 現代美術二等兵(ふじわら かつひと…

「疑似科学入門」のレビューを書かない

前のエントリで書いたとおり、レビューは書きません。 疑似科学入門 (岩波新書 新赤版 1131) 作者: 池内 了 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2008/04 メディア: 新書 単純にタイミングを逸して、すでに良質なレビューが多数出ているからです。

文化衝突 (「ベルカ、吠えないのか?」古川 日出男)

だいたい何冊か本を並行して読んでいるので、結果的に読み終わるまでが遅い。その並行して読んでいるなかでもやっぱり止まらない本と云うのはあって、そう云う本はほかの本を読み進めるペースを律速する結果になる。 ベルカ、吠えないのか? (文春文庫 ふ 25-…

基本仕様と合理性 (「行動経済学 経済は「感情」で動いている」友野 典男)

やっと読み終わった。 行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書) 作者: 友野 典男 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2006/05/17 メディア: 新書 いや、多分それほど難解な内容の書物というわけではなくて。ちょっとくたびれてると読書能力が減退…

問題の認識 (「スピリチュアルにハマる人、ハマらない人」香山 リカ)

ちょっと前に信じぬ者は救われるをレビューしたのだけれど、その際に副読本として読んだ。 スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書) 作者: 香山 リカ 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/11 メディア: 新書

問題の捕捉方法 (「信じぬ者は救われる」香山 リカ・菊池誠)

やっと読んだ。正確に云えば2回読んだ。 信じぬ者は救われる 作者: 香山 リカ 出版社/メーカー: かもがわ出版 発売日: 2008/03 メディア: 単行本

チャーリー・ブラウンに問いかける (「チャーリー・ブラウンなぜなんだい?」シュルツ)

このあたりとかこのあたりとか書いていて、どうしても現場の看護師さんたちの気持ち、と云うのに思いを馳せる。馳せたからと云ってぼくごときにそれが十全に想像がつく範囲内にある、とはまぁ思わないんだけど、そうするとぼくは看護師さんたちの思いから生…

「こども」の力 (「ライラの冒険」プルマン)

こちらの続き。3部作全6巻読了。しかしこれ、「児童文学」なんだろうか。いや、「こどもたちのものがたり」ではあるんだけど。 神秘の短剣〈上〉ライラの冒険II 作者: フィリップ プルマン 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2004/01 メディア: 文庫 神秘の短…

風景を切り取る (「もの食う人びと」辺見 庸)

何度読み返したかわからない。ぼくにとってはちょっと珍しい、そう云う本。 もの食う人びと (角川文庫) 作者: 辺見 庸 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1997/06 メディア: 文庫

善ではなく、愛のために (「黄金の羅針盤」プルマン)

冬休み課題図書シリーズその2。 黄金の羅針盤〈上〉ライラの冒険 作者: フィリップ プルマン 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2003/10 メディア: 文庫 これを読んだのはちょいと不純な動機で。「どうせ多分映画を見に行くんだろうから、その前に読んでおこ…

目的と方法 (「チーム・バチスタの栄光」海堂 尊)

冬休み課題図書シリーズその1。 チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599) 作者: 海堂 尊 出版社/メーカー: 宝島社 発売日: 2007/11/10 メディア: 文庫 チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリー…

「正味」の強さ

先週から今週にかけて、高野秀行を二冊読んだ。今日読み終わったのはこれ。 ミャンマーの柳生一族 (集英社文庫) 作者: 高野 秀行 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2006/03/17 メディア: 文庫 面白い、面白い。もう止まらない。

英雄

なんと云うか、どうしても英雄に惹かれるような心理がある。

物語の伝えるもの (「精霊の守り人」上橋 菜穂子)

この小説と指輪物語との間にある共通点を、ぼくはひとつ見つけた。それは、作品世界がきっちりと「その世界の歴史」を背景にしていることだ。 そう、物語の登場人物たちがみな「彼らの物語」を文化として保有していること。 精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)…

現実までの距離 (「反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク 5」石田 衣良)

もちろん実際には、ここにはストリートの現実なんかない。 でも、そのことは、物語として必要な距離をとるためには欠かせないことだ。 反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク 5 (池袋ウエストゲートパーク (5)) 作者: 石田 衣良 出版社/メーカー: 文藝春秋 …

ネットの「途中経過」 (「フラット革命」佐々木 俊尚)

本が好き! プロジェクトでいただきました。 フラット革命 佐々木 俊尚 講談社 1680円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/IT・Web //

異なること、分かり合うこと (「村田エフェンディ滞土録」梨木 香歩)

終章まで読み進んで、やっと気付いた。 ぼくはこの物語の対となる物語を、すでに読んでいた。 村田エフェンディ滞土録 (角川文庫 な 48-1)作者: 梨木 香歩出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/05メディア: 文庫

脳と倫理の位置づけ (「脳のなかの倫理」ガザニガ)

こちらのエントリのコメント欄で内海さんに薦められて、とても興味深かったので読んでみた。 脳のなかの倫理―脳倫理学序説作者: マイケル・S. ガザニガ出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2006/02メディア: 単行本 これは面白かった。脳科学者が問題と向…

届けられてきたもの (「父の時代・私の時代」堀内 誠一)

ちょっと久しぶりに、本が好き! プロジェクトからの頂きもの。 父の時代・私の時代 わがエディトリアルデザイン史 堀内 誠一マガジンハウス1785円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/ルポルタージュ _uacct = "UA-918914-3";urchinTracker();

科学と仮想 (「脳と仮想 」茂木 健一郎)

読了。 脳と仮想 (新潮文庫 も 31-2)作者: 茂木 健一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/03メディア: 文庫 と云うか、間違えた。

スピリチュアル「消費」法 (「オクターヴ」田口 ランディ)

いま、本が好き! プロジェクトからとても喰いつきがいのある本をいただいて読んでいる(こんなものほんとにおいらに書評が書けるのか、って読了前から腰が引けるような代物)。で、そう云うものにじっくり取り組んでると、なんとなくバランスを取るみたいに…

It's a small world (「ゆらぎの森のシエラ」菅 浩江)

結構前に本が好き!にていただいていて、読了していたのだけれど、さてどう書こうか少し迷っていた小説。 ゆらぎの森のシエラ 菅 浩江東京創元社693円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/SF&ファンタジー _uacct = "UA-918914-3";urchinTracker();

音楽の定義 (「音楽を『考える』」茂木 健一郎・江村 哲二)

看板に偽りあり、とまで書くと云い過ぎか。 音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書 58)作者: 茂木 健一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/05メディア: 新書

立脚点のありか (「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」松永 和紀)

読みました。 メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書 (298))作者: 松永 和紀出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/04/17メディア: 新書

「誰が」「なぜ」買うのか (「ヒット商品を最初に買う人たち」森 行生)

「本が好き!」プロジェクトでいただいた本。 実はそう思って頼んだ訳ではないのだが、イノベーター理論についての著作だった。 ヒット商品を最初に買う人たち 森 行生ソフトバンク クリエイティブ735円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/ビジネス _uacct = "U…

インターフェイスと文脈 (「着る女」筒井ともみ)

例によって本が好き! プロジェクトでいただいた本だったりするのですが、うーむ。 着る女 筒井ともみマガジンハウス1575円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/社会・政治 _uacct = "UA-918914-3";urchinTracker();

KV also die

So it goes.(Slaughterhouse-Five, or The Children's Crusade: A Duty-Dance With Death, 1969) http://www.vonnegut.com/ 水の結晶に愛の尊さを教えてもらっているような方々は、その生涯において1冊もヴォネガットを手にする機会がなかったに違いない。 …

世界の断片と、物語 (「我々はどこへ行くのか」川良 浩和)

いや、面白かった。面白かった、と云う云い方はともすれば不謹慎だと思われるかもしれないけど、正直。 我々はどこへ行くのか—あるドキュメンタリストからのメッセージ 川良 浩和径書房2310円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/ルポルタージュ _uacct = "UA-9…

wino (「ワインの個性」堀賢一)

最近「本が好き!」プロジェクトからの頂き物ばかりだけれど、これもその一冊。 ワインの個性 堀賢一ソフトバンククリエイティブ1890円 Amazonで購入livedoor BOOKS書評/グルメ・食生活 _uacct = "UA-918914-3";urchinTracker();